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はじめに

クトゥルフ神話TRPGのオリジナルシナリオとなります。
2016年に身内向けに描いたキャンペーンシナリオの続編ですが、本シナリオのみでも回せるように修正を加えます。
友人と協力して作成し、本来良しとされていない処理が含まれています。
全部ひっくるめて許していただける方は楽しんでください。
※ 2021/12/15現在 シナリオは未完成です。読み物としてお楽しみくだい。

更新情報

探索者について

探索者の中にKPCである【一条茜】が紛れた状態で物語が進む。
探索者と【鳴海千絵】(NPC)、【一条茜】は幼い頃から交友関係がある。
物語は【鳴海千絵】が死亡した状態から始まる。
探索者は「鳴海千絵は腹が裂けて死んだ」という情報のみを知っている。

背景

 幼少期からアイホートを信仰する教団に洗脳されて育った【一条茜】は、教団にとって邪魔な存在である探索者と【鳴海千絵】の殺害を命じられた。その殺害方法は、アイホートの雛を直接体内へ埋め込み、人工的に育てるという研究も兼ねたものだった。大切な友人の殺害を拒む【一条茜】だったが、教団に逆らうことはできずに【鳴海千絵】に雛を埋め込み、腹を裂いて殺害した。その後、探索者にも同様に雛を埋め込もうとしたが、探索者の行動により阻止されてしまう(キャンペーン前編)。
 【鳴海千絵】を殺害し、探索者までも殺害しようとした後悔、育ててくれた教団の命に疑問を持ち失敗した罪悪感により、【一条茜】は夢の中でアイホートと接触し、自らの身も捧げようとしていた。

【一条茜】

幼少期から教団に洗脳されて育った女性。
両親は教団に焼き殺された。
詳細:character sheet

【鳴海千絵】

【一条茜】と共に育った女性。
幼少期に両親を失った【一条茜】の良き理解者だった。
その真相を知ってから教団に反抗するようになり、研究を兼ねて殺害された。

開幕

探索者はいつもの通り眠りにつき、誰かのあたたかい記憶の中で目を覚ました。

 「あら、目が覚めたの?」
 顔を塗りつぶされた人物は、あなたの頭を温かい手で優しく撫でた。

 <アイデア>自分の身体が小さいと気付く。まるで幼子の記憶のようだ

途端、探索者の意識は飲み込まれ、気が付くと大きな扉の前に倒れていた。
※夢の中なので持ち物はすべてなし。

B5F

探索者は大きな扉の前に倒れている。
窓などは一切なく、壁には薄明りが灯され、扉の反対側に大きな階段が見えるだけだ。
扉の前には一枚の紙切れが落ちていた。

紙切れ
「もう戻れない」

大きな扉
何をしても開かない。
<聞き耳>扉の向こうに何かがいる。少しずつこちらに近づいてくる。

階段
のぼると【B4F】へ

※何もない空間に浮いている状態。もしも壁を叩く等すると、コンコンと軽い音が響く。

B4F

階段を上ると、再び誰かの記憶が流れ込んできた。

 それは燃えていた。燃え盛る炎の中心に、あなたは茫然と立ち尽くしていた。
 迫りくる炎を相手に、じりじりと肌を焼かれる熱を感じる。
 不快感を与える風が髪に絡みつく。
 視界の端に映ったものは、あなたの頭を撫でた人物の亡骸だった。

大きな衝撃を受けるとともに、意識は元いた階段の先へと戻った。

この階にも窓は一切なく、下の階と同様に薄明りが灯されている。
廊下の左右には扉が2つずつあり、その先には更に上へと続く階段が見える。

<聞き耳>下の階から、なにかが破壊された音が聞こえた
※アイホートが扉を破った音。しかし下の階に降りてもその姿は(まだ)見えない。

階段
階段をのぼった先は、先ほどまでいた場所と同じ構造をしていた。
※階段をのぼって行くとやがて元いた階に戻ってくる。この階段では上の階へ辿りつけない。
※そのまま探索を続けるなら【B4F】の各部屋と同じ描写をする。
※蜘蛛の間のレコードを止めていた場合、それは止まったままである。

探索者が「ループしている」と気付いたらSAN値チェック0/1

右手前の部屋
書類室。
所狭しと書棚が並んでおり、そこにはぎっしりと書類と思われるものが並べられている。
背表紙などはないようで、目的のものを探すにはだいぶ時間を消費しそうだ。
※ここにあるものは【一条茜】が見たことないため、全て白紙である。よって、<図書館>や<目星>も自動失敗であり、適当にとったもの同様に白紙である。

右奥の部屋
トイレ。なにもないよ。

左手前の部屋
蜘蛛の間。
壁は一面真黒であり、床には蜘蛛の巣を模した魔法陣のようなものが描かれていた。
その中心には錆びた蓄音機が置かれており、今にも取り込まれそうな、美しくも狂信的な音楽を奏でている。

<目星>壁の黒色がひしめき合い、蠢いているように見える。
近づいて見ると、黒色は蜘蛛の集合体であるとわかる。
※音楽を止めずに探索を続けようとすると、音楽がどんどん大きくなっていく。それでも止めなければ大きく精神を削る。

音楽を止める
音楽を止める黒色が一斉に散らばり、本来の色であろう白色が広がった。

<目星>一点に赤い何かが見える。

近づいて見ると、
それは赤く、小さな蜘蛛だった。先ほどまで黒色に覆われていた赤色が、まるで自分を見つけたかのように現れた。

※【一条茜】が赤い蜘蛛を見た場合、以下の描写。

そしてそれは潰された。まるで自分を見つけてはいけないかのように。許されてはいけないかのようにして、小さな赤は潰された。
※探索者が何か行動を起こす前に。

左奥の部屋
医療室。
周囲は3つの棚で囲われており、部屋の中央には椅子が2つと机が置かれている。

一見薬品ばかりのように見えるが、棚の上部には何か別のものが入った瓶が置かれているようだ。

上部に置かれている瓶を手に取ると、その中身がわかる。
それは小さな雛だった。しかしそれは鳥ではなく、小さな球状をした蜘蛛に似たものだった。
探索者はそれを見たことがあるだろう。それはかつて、会い初め研究所で見たものと同じであった。
※もしも雛を取り出すことがあっても、雛は活動しない。

綺麗に整頓されており、医学に関する本やファイルが並んでいる。
一冊ずつ開いていくと、ファイルに挟まれたメモ書きが見つかる。

「我らが主の雛はとても脆い。よって、主が雛を迎えに来るまで、我らが守らねばならない。」

1つの棚の近くに、何かを引きずった跡がある。
跡をなぞるように棚を動かすと、その先に上へ続く階段が現れる。
のぼると→【B3F】へ

B3F

階段を上ると、再び誰かの記憶が流れ込んできた。

 そこは小さな施設の小さな庭だった。
 少し成長したあなたの他にも、何人かの子供たちが遊んでいる。
 一人の少女があなたの手を取り、何かを話す。
 微笑んだその顔は、幼い頃の鳴海千絵そのものだった。

大きな衝撃を受けるとともに、意識は元いた階段の先へと戻った。

この階にも窓は一切なく、今までの階と同様に薄明りが灯されている。
廊下の左右には扉が3つずつあり、その先には更に上へと続く階段が見える。

<聞き耳>下の階からなにかの気配を感じる。
※下の階に降りたら<目星/4>でアイホートを目撃。しかしまだなにもしてこない。

階段
階段をのぼった先は、先ほどまでいた場所と同じ構造をしていた。
※階段をのぼって行くとやがて元いた階に戻ってくる。この階段では上の階へ辿りつけない。
※そのまま探索を続けるなら【B3F】の各部屋と同じ描写をする。

右手前の部屋
【一条茜】の幹部部屋。
その部屋は質素な作りになっており、机、棚、ベッド、金庫が配置されている。

なにも入っていない写真立てが置かれている。調べてもなにもないよ。

ぬいぐるみや絵本などが雑多に置かれている。調べてもなにもないよ。

ベッド
飾り気のない質素なベッドだが、ぬいぐるみが雑多に置かれている。調べてもなにもないよ。

金庫
テンキー(数字を入力)式の金庫。パスコードは4桁のようだ。
かがめば人が入ることができるほど大きい。
※この時点では金庫は絶対に開かない。

その他の部屋
他幹部の部屋。
質素な作りになっており、机、棚、金庫、ベッドが配置されている。

机・棚・ベッド
調べてもなにもないよ。

金庫
テンキー(数字を入力)式の金庫。パスコードは4桁のようだが、ロックはかかっていない。
かがめば人が入ることができるほど大きい。

※ひとつめの他幹部部屋では以下の描写。

<聞き耳>なにか鉄くさい。

開けると、
そこには何かがあった。
一見人のように見えるそれは一切の動く気配を見せず、そして真っ赤に染まっていた。
巨大ななにかに潰されたであろうそれは、もはや人とは呼べなかった。
凄惨な状況を目にしてしまった探索者はSAN値チェック1/1d4
※ふたつめ以降の他幹部部屋金庫も上記と同様に描写。SAN値チェック免除あり。

※ランダムで一つ選んだ金庫を開くと上へ続く階段が現れる。
金庫を開けると、血塗られた階段が現れる。それは上へ続いているようだった。
のぼると→【B2F】へ

B2F

階段を上ると、再び誰かの記憶が流れ込んできた。

 「あなたはとってもイイコなのよ。イイコだから、私たちの言うことを聞いてね」
 黒衣を纏った人物が笑みを浮かべながら、あなたの頭を撫でた。
 あの時に感じた温かさはなかった。

大きな衝撃を受けるとともに、意識は元いた階段の先へと戻った。

この階にも窓は一切なく、今までの階と同様に薄明りが灯されている。
廊下の左右には扉が5つずつあり、その先には更に上へと続く階段が見える。

<聞き耳>「下の階からなにかの気配を感じる」
<アイデア>「さきほどよりも強く感じる」
※下の階に降りたら<目星/3>でアイホートを目撃。しかしまだなにもしてこない。

階段
のぼると→【B1F】へ

右奥の部屋
昔の【一条茜】収容部屋。
先ほどの部屋よりも狭く、より質素な作りになっている。
机、棚、ベッドが配置されている。

少し大きめのティディベアが置かれている。
<目星>お腹のあたりが若干濡れている。
※幼い頃、【一条茜】が抱きしめて泣いた。

ぬいぐるみや絵本などが雑多に置かれている。調べてもなにもないよ。

ベッド
飾り気のない質素なベッドだが、ぬいぐるみが雑多に置かれている。調べてもなにもないよ。

その他の部屋
収容部屋。
先ほどの部屋よりも狭く、より質素な作りになっている。
机、棚、ベッドが配置されている。

机・棚・ベッド
調べてもなにもないよ。

B1F

階段を上ると、再び誰かの記憶が流れ込んできた。

 「あなたに、重大な使命を与えます」
 大きく成長したあなたに、温かくない手でそっと撫でる。
 黒衣の人物は笑みを浮かべた後、最後にささやいた。
 「失敗は許されない」
 「上手にやりなさい、【茜】」

大きな衝撃を受けるとともに、意識は元いた階段の先へと戻った。

この階にも窓は一切なく、今までの階と同様に薄明りが灯されている。
廊下の左右には扉が6つずつあり、その先にはエレベーターが見える。
<聞き耳>下の階からなにかの気配を感じる。
<アイデア>さきほどよりも更に強く感じる。
※下の階に降りたら<目星/2>でアイホートを目撃。しかしまだなにもしてこない。

全ての部屋
収容部屋。
ひとつ下の階の部屋と同様に、質素な作りになっている。

エレベーター
一般的に使われているものとは違う。
開、閉、上、下のボタンはエレベーターの外側にある。
内側はまるで電話ボックスを広くしたかの空間であり、ボタンはない。
何故か公衆電話が備え付けられていた。

<アイデア>この公衆電話は、近くの公園のものではないか。

上ボタンを押すと、エレベーターは動き出す。→【対峙】へ ※下ボタンを押しても反応はない。

対峙

探索者がエレベーターに乗り込み、上を目指していると、突然エレベーターが停止する。
※なにをしても動き出さないし、ドアは開かない。

エレベーターが大きく揺れ、ミシミシと音を立てる。
先ほどまでびくともしなかったドアが、大きな力でこじ開けられた。

その向こうには、
青白く膨らんだ巨大ななにかがいた。
暗闇の中から這い出た無数の足を持つそれは、蜘蛛とも見えるものだった。
楕円形をした目はまばたきもせず、ただあなたを見つめている。SAN値チェック1d6/1d20

頭の中に、不気味な声が大きく響く。
「我と契約し、その子を宿すか」

全員が契約に応じる(【一条茜】が勝手に応じる)
みるみるうちに腹部が膨らんでいき、なにかが泳ぎ回るかのように頭が痛む。SAN値チェック1/1d3
それは徐々に大きくなっていき、あなたの意識を遮断しようとする。
<CON*5>成功→持ちこたえる。 失敗→意識を失う。

※成功者には以下の描写。
青白い蜘蛛が探索者を見つめたまま、扉をこじ開けられたエレベーターは上へと動き出す。
エレベーターは、ここにいる全員が知っている場所へとたどり着いた。
それは近所の公園だった。→【最後の記憶】へ

契約に応じない
突然、青白い蜘蛛が姿を消した。
その直後、
探索者の頭上から大きく音が聞こえる。
それはロープが引きちぎられる音にも聞こえ、
金属の箱が押しつぶされる音にも聞こえ、
死が訪れる音にも聞こえた。

なにを思ってももう遅く、箱は不快な浮遊感を伴いながら暗闇へと落ちていった。
【BAD END】

最後の記憶

公園にたどり着くと、再び頭の中に流れ込んでくる。
しかしそれは記憶とは違い、暗闇の中に感情が漂っているだけの状態だった。
そのすべてが一度に流れ込む。

 ごめんなさい。
 助けたかった。
 友達だった。
 殺したくなかった。
 逆らえなかった。
 愛をくれた。
 役に立ちたかった。
 失敗した。
 許されない。
 愛されない。
 見放さないで。
 ひとりにしないで。
 私はひとりに。
 失いたくない。
 お父様たち。
 お母様たち。
 【鳴海千絵】。
 お父さん。
 お母さん。
 私はいったい。
 私は。
 私も。
 一緒に。
 主に。
 身を捧げよう

感情の渦に飲み込まれた探索者は、目を覚ますと朝を迎えていた。→【目覚め】へ

※ ※ ※ ※ ※ ここでKPを変更する ※ ※ ※ ※ ※